認知症と在宅介護を考えるブログ

認知症とよく似た「老人性うつ病」にご用心

time 2017/03/29

認知症とよく似た「老人性うつ病」にご用心

うつ病と高齢者うつ病との違いについて

 

「うつ病は心の風邪」と言いますが、今やうつ病は誰でも発症する可能性のある「よくある病気」になりました。過労や栄養不足、ストレス、不眠、ホルモンバランスの異常、気候条件などから発症し、治療には服薬やカウンセリングがあります。主に服薬療法で治療をおこないます。

 

うつ病自体は幅広い年齢層に見られる病気で、小さなお子さんから70代、80代の高齢者まで発症する可能性があります。ところが60歳以上の高齢者とそうでない患者さんとでは、発症の原因が多少違っています。

 

高齢者のうつ病の原因

 

高齢者が発症するうつ病の原因は、主に生活環境・人間関係の変化によって起こります。バリバリの仕事人間だったのに定年で家に引き篭もるようになり、生きがいをなくして発症する、親しい人(親や配偶者)が亡くなり気持ちが落ちこむ、自分自身の病気によって将来を悲観する、家族と同居することによりストレスがたまる、など。

また高齢者のうつ病(老人性うつ病)の症状も、はっきりと病気だとはわからない症状がでることもあり、病気の発見・治療が遅れることもあります。以下のような症状が、老人性うつ病の特徴になります。

 

  1. それまで興味のあったものに興味がもてなくなる
  2. 悲観的になる
  3. 注意力や集中力が散漫になる
  4. 体の痛みを訴えるがどこも異常はない
  5. 不眠で眠れない

 

この症状のうち、興味のあったものに興味がもてなくなる、注意力散漫などは認知症でも同じようにみられる症状です。そのため、周囲の人が「母が認知症になった」と思い受診させたところ「うつ病だった」というケースもみられます。もちろんその逆もありますし、老人性うつ病と認知症の両方を発症する例もあります。

 

家族の病気を診断するのは医師、思いこみは厳禁

 

「母が最近元気ないが、もしかするとうつ病かしら?」「父が体の痛みを訴えているが異常はない、精神病かなにかか?」と、家族なら不安になるものです。この疑いの段階で「母は認知症だわ」「父はうつ病だ」とどの病気にかかっているかを勝手に推測しないことです。

 

病気の診断をつけるのは医師なのですから。逆に家族が勝手に病気のレッテルを貼ると、患者本人も「私はうつ病なんだわ」と思いこんでしまい、正しい診療科目で診察ができなくなります。認知症とうつ病は病気の領域が同じなので誤診の可能性は少ないのですが、もしもうつ病の患者が「お腹の痛み」を訴えて内科にいくとトンチンカンな診断をつけられて正しい治療ができないことも考えられます。

 

くれぐれも家族が勝手に病気の診断をつけないようにしましょう。世の中にはほかにもよく似た病気がありますので、思いこみで判断すると大変なことになるかもしれません。

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