認知症と在宅介護を考えるブログ

認知症高齢者の作話には上手につきあうこと

time 2017/05/28

認知症高齢者の作話には上手につきあうこと

認知症になると、記憶力が低下して間近の記憶がどんどんなくなっていきます。ところがその「欠落した記憶」を作話(作り話)で補おうとする方がいます。私の母にも作話の症状がでるようになったのですが、どのように対応すればいいのか少々悩みます。今日は認知症高齢者の症状「作話」について書きたいと思います。

 

消えたお菓子の謎

先日、ドラッグストアで好物のイカせんべいを売っていたので買って帰ったのですが、いざ食べようとするとお菓子がありません。

お菓子はいつも同じ場所に置いてあり、以前にも同じようなことがあったので母に「イカせんべい食べたでしょ?」と聞くと「いいえ、食べてませんよ。……ああ、そうだ、隣の奥さんが来たからお菓子をあげたのよ。じつは以前、奥さんから美味しいおまんじゅうを頂いたからねぇ」というのです。

 

初耳でした。隣の家の奥さんとはとくに親しいわけでもなく、普段から密な交流もないのにおまんじゅうをもらうなんて、ちょっと信じられませんでした。その後、隣の奥さんが回覧板を持ってきてくれたのでお礼を言うと

「え? 私がおまんじゅうを? いえ、そんなことしてませんが……。イカせんべいももらっていませんし……」と困惑気味の表情に。

「隣の家の奥さんが、以前おまんじゅうをくれた。だからそのお礼にイカせんべいをあげた」というのは、完全に母の作話だったのです。間近の記憶がなくなる母が、日中の出来事を鮮明に覚えていること自体おかしかったのですが、やはり。

 

認知症患者が作話する理由

母のように「自分がお菓子を食べたにも関わらず、それを他人のせいにするような言動」はいかにも幼稚な感じがします。ただ作話の原因は記憶の欠落なので、本人に悪気はないのです。

 

「お菓子があったはずなのにない」と言われても、自分が食べた記憶が欠落しているわけですから、他人のあげたとか他人が食べたという話しにすれば都合が良いと言えます。

 

ここで「そんな嘘は通用しませんよ!母さんが食べたんでしょ?」と問い詰めると、本人の立場も辛くなりますね。話のつじつまを合わせようとする苦肉の策が「作り話」なのです。

 

アルツハイマー型認知症患者は空気を読む

認知症のなかでもアルツハイマー型認知症患者は、ほかの方との親和性が高く社交性が失われていないため、周囲の人たちの状況を見ながら上手に合わせていける傾向があるそうです。実際に母のパターンを見るとうなずけます。

ただ認知症になっていることにかわりはないので、追及していけば話しのつじつまが合わなくなります。これはしようがないことですが……。

それでも状況に合わせて話しをしよう、和を乱さないようにしようとする気遣いではないかと思います。作り話だからと言って責めずに、相手の気持ちを汲んだ対応をする方が良いと感じます。

 

まとめ

アルツハイマー型認知症の母の作話について書いてみました。母の側からすれば悪気があってすることではないので、今のところは放置しています。そのうち「家に泥棒が」とか「お財布が盗まれた」と騒ぎだすと大変なことになりそうです。

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