認知症と在宅介護を考えるブログ

認知症になっても家事をお願いすること

time 2018/03/29

認知症になっても家事をお願いすること

認知症のことがよく分かっていない方の中には「認知症になると、24時間365日徘徊してるんじゃないの?」「ずっとご飯を食べ続けてるの?」と疑問に思っている方もいるようです。認知症の症状はつねに出ているわけではなく時々出てはおさまり、調子がよければ普通に生活できる日もあります。認知症になったからと言って何もできないわけではないのです。

人はただ生きているだけではない

「あなたは何のために生きているのですか?」と哲学的な問いを投げかけられなくても、人はふと「一体なんのために生きているのか」と考えてしまうものです。意味のない人生を送りたくない、充実した生活を送りたい、人のためになる仕事がしたい、人の笑顔が見たい……当たり前の話です。生まれてきたからには、毎日毎日テレビばかり見てだらだら過ごす人生では充実感がありませんから。

同じことは認知症の方にも言えます。認知症という病気になったからと言って、家事をさせない、外出させない、友達にも合わせない、買い物にも行かせないなどすると、脳への刺激云々の前に「私は一体、なんのために生きているのか?」と考えてしまうと思います。

認知症になったとしても、思考力などはきちんと残っていますし何よりも感情はしっかり残っています。知的機能がやや低下している程度の初期に「認知症なのだから掃除しないで」「家の中でじっとしてて」ではあんまりです。

認知症であろうがなんであろうが、病気になっていても体が動くのであれば、家事や買い物、外出など出来る範囲のことをさせてあげる方が良いです。それは本人の生きがいにつながっているわけですから。

そんな生きがいを取り上げて「おとなしく家でじっとしてて」では病気はどんどん悪化してしまいます。認知症の方には「人生の目的」や「意味」を教えてあげる、感じてもらう方が良いのです。

家事や買い物をしてもらう意味

認知症になったとしても、体が動く間は家事や買い物をしてもらうことには十分意味があります。とくに女性の場合、それまできちんと掃除や洗濯、食事作りといった家事をこなしてきたはずです。

それなのに病気になったという理由だけで仕事ができなくなったら、まるで自分が「役に立たない人間」のように感じられるでしょう。記憶力が低下するために、何度も同じ行動をとってしまうかもしれません。

それでも出来る範囲で仕事をしてもらい、生きている意味や充実感を味わってもらうことには意味があります。「病気になっても、家族のフォローがあればきちんと生活できる」「自分にもできることがある」と実感できたら、ずいぶん自信もつくはずです。また家族から「いつもありがとう」と感謝されれば、生きる意欲もわいてきます。

認知症だから何もできない、させないではなく、その方ができることを出来る範囲でさせてあげてください。それが認知症進行防止のカギです。

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