認知症と在宅介護を考えるブログ

認知症高齢者の自立を助けるグループホーム

time 2016/09/20

認知症高齢者の自立を助けるグループホーム

認知症患者数は毎年増加

厚生労働省老健局高齢者支援課長の名前で作成された資料「厚生労働省における高齢者施策について」という資料の15ページには、平成22年度時点での認知症患者数のデータがあります。

高齢者人口の約15%が認知症を発症しているという前提で(この根拠は不明)、全国の認知症高齢者数は439万人と推計されています。65歳以上の全人口は、平成22年度時点で2,874万人です。

またMCI(認知症の発症者でもなく正常でもない境界型)は高齢者全体の約13%との推測で、約380万人いるとされています。MCIの場合、そのすべての方々が認知症を発症するわけではありません。ただ認知症を発症する可能性が健常者より高いのは間違いありません。

こう考えると、認知症は予備軍であるMCIの方を含めて819万人となり、高齢者全体の約28.4%となります。高齢者人口が今後増えれば増えるほど認知症やMCIの方の数が増えますので、認知症高齢者は高齢者人口に比例してこの先も増加することが予想されます。

認知症高齢者には独自のケアが必要

認知症は脳の病気です。脳内に特殊なたんぱく質・アミロイドβと呼ばれる物質などが蓄積され、それら原因物質によって脳細胞が破壊されることによって起こります。一度死滅した脳細胞は再生しませんし、根本的な治療薬も存在しません。そのため「まずは病気にならないこと」そして発症後は「進行を遅らせること」が今できる有効な対処法となります。

ただ脳の細胞は全体のわずか数%しか使われていないので、残った多くの脳細胞(予備能力)を開発すれば、発病前と言わずとも心身の機能がある程度回復する可能性は「ゼロ」ではありませんが……。

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認知症は脳の病気であり、進行することによって健常者からみると「なぜそんな行動をするのか?」と疑問に思うことをつぎつぎと繰り返します。

実際に認知症高齢者施設で働いていた看護師の聞いたことがあるのですが、真冬でも洋服を脱ぎすてて窓から逃げだす方がいたそうです。弄便の症状がでている方には大変苦労したそうですし、女性職員の胸やお尻を触るといったセクハラを平気でする男性入居者もかなりいたとのこと。

ただこのような行為は認知症患者独特のもので、職員側にも病気に対する知識があり「日常茶飯事」「そういうもの」と割りきりがあったそうです。

このような施設で認知症に対する知識がないと、入居者の行動にただただ驚くばかりでとても真っ当な介護などできないでしょう。認知症のある高齢者はやはり「認知症の知識をもつ職員がいる介護施設」に入所することが重要です。

グループホームは認知症高齢者の自立をうながす施設

多くの介護福祉施設のなかでも、グループホームは認知症高齢者しか入居できません。介護スタッフは認知症への知識をもち、本人のプライドを傷つけることなく適切に対応します。

認知症高齢者にもプライドがあります。入居者の言動が支離滅裂であったとしても「やめてください!」「ちょっとあなた、おかしいですよ」と頭から押さえつけられるような言動をとれば、反感を買うのは当然です。

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グループホームでは「入居者の自立をうながすこと」が一番の目的とされているため、職員の言動が入居者の心を傷つけることのないように配慮しています。本人のやる気を引き出し、自発的に生活できるようにサポートするのが介護職員の役割です。

グループホームは比較的自立度の高い入居者を対象にしているので、重介護者(寝たきり)は受け入れできないこともあります。入居を希望するときには入居条件をよく確認しましょう。

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